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2009.12.31 Thursday
新年を迎えて
年が明ける。
しばらくブログを更新できなかった。 焦りはしないけど、年末はカレンダーと時計をチェックしつつ慌ただしく過ごすのが常だ。 あ、年が明けた。 と言うのに、何ということか我が家は足の踏み場もない有様。 ふと、家の中の大幅なレイアウトを変更しようと思い立ったのが昨夜。 試作品や打合せ資料などが増えてなんとかしなくてはと思った。 気分を一新しよう。 そう思って移動の準備を始めたのがまだ終わらない。 パズルのようだ。 移動先を決めたら、そこを明けるために又移動先を考える。 その繰り返し。 一日遅れの元旦としよう。 今年はどんな年になるだろうか。 とりあえず、3月の企画展を充実したものにしなくては。 一年がかりのテーマの締めくくりだから。 お茶というものをテーマにしたことで一年お茶を考え自分なりに取り組んだつもり。 でも、お茶も、伝統工芸の世界も深く、何でもそうなのだけど、知れば知るほどに自分が入り口に立ち返っていくような気がする。 知れば知るほど、自分の無知さ加減を知る。 生来の脳天気モノ。 さのよいよいと入っておっとっと、こんなはずでは・・・そんな繰り返しの日々である。 その道一筋、そんな達人にたくさん会う機会を持つことは私の人生に用意されている気がする。 私の道って何かな?と時々思う。 私にできること、そう考えたのが、人と人或いはモノとをつなぐこと。 今年もこれで行きますか。 今年はどんな人とご縁ができるかしら。 ★★★News★★★ ホームページ公開中! http://www.hitoxmono.com My name is LEON! 2009.12.12 Saturday
中国の陶芸作家
坂田甚内先生のアシスタントの後藤さんから、11月のはじめにご一緒した上海の画像のDVDを頂いたのを思い出し開けてみた。 人が違うと同じところへ行き同じ行動をしていたにもかかわらず、視点が違い、画像一つ一つが面白い。 ま、自分は途中でカメラを紛失してとれなかったからでもあるけど。(無事カメラは中国の関係者のご努力で手元に戻った。謝、謝!) 上の画像は、上海のセラミックアートフェスティバルの中で最もいいと思った作家の作品。 西安の芸術大学の蔡(しゃ)先生という作家。 京都に留学されてたこともあり、美しい柔らかな日本語をお話しになる。 作品はみな顔。 ちょんまげのように、頭上で髪を束ねていたり、スキンヘッドだったり。 イースター島のモアイ像をふと思い出した。 それぞれ、静かな迫力で哲学的。 ゆっくりお話を聞いてみたいと思った作家。 中国の人に聞くと、西安は又ゆっくりとした時間が流れているような町であるらしい。 西安の人はいい人だよ、とみながいう。 今wikipediaで調べてみたら、何と深い歴史の町なのだろう。 古くは長安と呼ばれた首都。 秦の始皇帝陵と兵馬俑のあるところ。 蔡(しゃ)先生の作品の際だったスケール感はそんな背景もあるのだろうか。 坂田先生のド迫力の作品を展示した後だっただけに、会場内の作品が物足りなく感じるけど、この作品群は別種の力を感じる。 どこか、硬質な回廊などに点々とおいてみたらいいだろうに。 淡々とした人柄の蔡(しゃ)さん。 彼を通して少し大げさだけど、中国の深い力を感じたような気がした。 注:画像は全て後藤さんの撮影したものを拝借 ★★★News★★★ ホームページ公開中! http://www.hitoxmono.com My name is LEON! 2009.12.06 Sunday
京漆器を支えるもの
これは京漆器の木地だ。 京都の漆器全てがこんなに繊細な木地を使っているわけではないが、これらは特別。 この画像ではわかってもらえないのが残念だけど、お椀の木地など灯りに透かすと向こうが見えるほどの薄さ。 ここまで薄引きの出来る轆轤の名工は京都でもたったひとりなのだと聞いた。 1mmにも満たないような薄い木地に漆を何度も塗っては研ぎの丹念な作業の後に器になる。 それが本来の京塗という。 塗り上がった漆器はぽってりとした質感だけど、漆そのものでこの質感が出来上がっていく。 今、次のプロジェクトで関わっていただく西村圭さんの工房でこれらを見せていただいた。 彼は、若手の漆の作り手。 何とも頑固に本来の京塗を守ろうとしている。 時々、何もそこまで、と思うこともあるけど。 ほんとの日本の工芸の美は寡黙なものかもしれない。 これみよがしなところが無く、謙虚だ。 慈しんで使うもの。 もちろん華やかな装飾の施された工芸もあるが、それらも、この謙虚さの上に成り立つものだと思う。 どんなに華やかなものでも、日本の装飾はどこかスピリチュアルな抑制が利いている。 そんなところが外国の人の目には新鮮に受け止められているのではないかしら。 今の私の心配。 そんな美の根っこを担う仕事師が絶えてしまうこと。 日本の若い世代に工芸を慈しむ楽しさを知って欲しいと思う。 工芸の使い手の予備軍はどうしたら増やせるかしら。 そのためのはじめの一歩をちょっと形にしたいと思っているのだけど。 ★★★News★★★ ホームページ公開中! http://www.hitoxmono.com My name is LEON! 2009.12.03 Thursday
藤布の郷
12月になった。
真っ白な新しい手帳の頁を開いてふっと溜息をついたお正月が昨日のことのようだ。 月末、丹後半島へ行ってきた。 6、7年前からのおつきあいの、日本でただひとり、藤布を織る小石原将夫さんの夢の実現の第一歩を見届けたくて。 山に自生する藤の蔓を取り、長い冬の手仕事で糸を紡ぎ、布を織る。 全てが人の手による根気仕事。 今も伝わる日本の風土から生まれた最も原点に近い布である。 初めてお会いしたとき、小石原さんはその藤布をなんとか多くの人に知ってもらいたいのだと言われた。 その何のけれんみもない、静かな布は初めて見る味と風合いだった。 (上の画像は、藤布で作られた能衣裳) もちろん小石原さんは藤布だけを織っているわけでなく、丹後の絹と藤で或いは絹と金銀糸などでいい帯を作る作家でもある。 彼の長年の危惧は、藤そのものが少なくなって、何れ技術も伝えられなくなってしまうのではないか、ということだった。 5年ほど前、藤の木を山に植えるというアイデアを聞かせてくれた。 小石原さんのその時の目の輝きは今でも鮮明。 丹後の山が藤の花で薄紫に彩られている風景が小石原さんの瞳を通して見えた気がした。 そして5年がたち・・・ 「田中さん、ようやく、藤を植樹することになりました」と連絡をもらった。 「ああ、やっと小石原さんの夢が実現するのね」私まで声が弾んだ。 11月28日、雨。 植樹は屋内ですることになってしまったけど・・・ でも驚いた。この5年の間、小石原さんの思いは町全体のプロジェクトに発展して、 ‘衣のまほろば藤の郷’という公園が出来るというのである。 植えているのは小石原さん。 今日から藤の郷公園の園長でもある。 樹木医の塚本こなみ先生も駆けつけられて藤の話などもして下さる。 世界に、藤が5種しかないという。 日本に2種、中国に2種、そしてアメリカに1種。 この郷には2種の藤が植えられるそうだ。 塚本先生http://www.ashikaga.co.jp さっき、塚本先生のことをネットで調べていたら、動画でインタビューがあった。 その中で心に残った言葉 ‘女性であることは、育む、という特性があるのではと思う。だからこの仕事が向いているのかもしれない’と。 「この後は、小石原さんに託しましたよ」との言葉を残して塚本先生は発たれた。 いつか小石原さんに、凄い藤の木の研究をされている方がいらっしゃるんです、と聞いたことがある。 それがこの塚本先生で、先生のお話を聞いていると藤がただの木でなく、人格を持った人のように感じてしまった。 小石原将夫さん ちょっと、遠かったけど、夢の第一歩を見届けられたことに満足している。 何年たったら藤は花を咲かせるのだろうか。 又いつか、藤に会いに行こうと思う。 そして、この藤の蔓から美しい布が生まれることを楽しみにしたいと思っている。 ★★★News★★★ ホームページ公開中! http://www.hitoxmono.comMy name is LEON!
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